絵日記のイラストは素材ではありません。

2010年5月6日(木)
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ペルー旅行記 2010年4月16日(金)<1日目>

旅行当日、何の迷いもなく、いつもの飛行機に乗る時の服装に着替える。 日本とDCを何往復もしてるので、このへんは手馴れたもの。

…出掛ける直前に鏡に映る自分を見て、重大な事実に気が付く。

パーカーじゃないかっ!

ペルーでは急に背後から首を絞め襲われる首絞め強盗という犯罪手口があるらしい。 腕時計や指輪などの貴金属をしてると狙われるらしいのだが、 ネットでペルーの治安を調べた時にフードの付いているパーカーも危ないと書いてあって震え上がっていたのに。 普段パーカーにジーパンがほとんどなので、荷詰めする服を悩んでいたのに。私はバカなのか…? 慌てて厚めのカーディガンを羽織り直す。

空港に着くと国旗が半旗になってる。

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誰かの命日だったっけ? 「空港の社員ってこともあるんじゃない?」と相方に言われる。 あーそうか、…って理由は?飛行機事故?理由が気になるー!

パスポートをバーコードのように通して自分で発券するタイプの発券機。

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操作してみる。画面に黄色い警告文が「係員がお手伝いします」と表示された。 その下に「係員が来て旅行書類の確認をします」の文字が出ていたので、 しばらく待ってみたけれど誰も来る気配がない…。 諦めてカウンターに行き、なんとか発券。

相方が携帯で会社と何か話してる。 相方の仕事の関係でペルーに着いたらDCに帰ってこないといけないかもしれないらしい。 「どうする?今の時点でキャンセルする?」と聞いてくる相方。 いやいやいやいや、待ってくれ! 確実に戻ってこなくちゃいけないわけじゃないよね。 それなら、行くだけ行こうじゃないか!

ここまで色々あると、ペルーで事件や事故に巻き込まれるから、 ご先祖様が必死で行くのを阻止してるんじゃないだろうか…と思えてくる。

Auntie Anne'sのプレッツェルを食べ、 水を飲みながら、出発時刻を待つ。 飛行機は待ち時間が長いのが嫌だなぁ。

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飛行機に乗ると、相方が早々に眠りにつく。 離着陸は私の方が苦手なんだから先に寝るなよ。 この恐怖から一人だけ逃れるなよ。 私もちょっとウトウトしてきた。

飛行機が加速し始める。 そろそろ離陸だなぁ。寝ないと。寝なければ。

あれ、速度が弱まったなんだろうと思いつつうつらうつら。

…ちょっと寝てたみたいだ。 はっ、よだれが!拭き拭き。

あれ?窓からの風景が変わっていない。 短い時間ウトウトしただけなのかな。 いやいやよだれが垂れるぐらいの時間は寝てたハズ。

アナウンスが流れてる。 何だろう。滑走路が混んでるのかな。故障かな。 英語分からないし、相方が寝てるから通訳もいない。

暫く待つ。もう寝れない…。 アナウンスも理由も気になる…。

ちょっと相方を起こしてみよう。

あのー、飛行機がなかなか飛ばないのですが。 アナウンスが何度も流れてるのですが、何を言ってるのでしょうか…? 折角寝てるのに起こさないでよぉと、眠そうに起きる相方。

そのとき、新たにアナウンスが流れ、 周囲の人が一斉にため息と共にシートベルトを外した。

な!な!何事!!! 相方が「飛行機が飛ばないみたい。降りるみたい。」と言う。 えええ!そんなことってあるの? 「に、に、荷物も全部持って降りるの?」と、動揺のあまり当たり前のことを聞く私。

一度加速したのに…?あのまま飛んでて途中で異常に気付くよりは良かった…。

皆が飛行機から降り、また同じゲートの待合室に戻り、カウンターに並ぶ。

この飛行機はマイアミ行きで、マイアミからリマ行きに乗り換えなんだけど! ま、間に合うの?ねぇ?ねぇ? 乗り換えある人もこの列に並んでていいの? 優先的に何かないの?ねぇ?ねぇ?と、ソワソワと相方に質問。 「ボクに聞かれても分からないよ!」と怒られる。 あ、そうだね。君も英語苦手だもんね。 私より分かるってだけで、このアメリカで英語が分からない日本人のナンバー1とナンバー2だもんね。

何か券を配ってる人がいたので、分からないまま受け取ってみる。 10ドル分の空港内で使える券だった。 アルコールには使えないらしい。

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私達の飛行機とは別の隣の便を待っていたのに、10ドル券をもらって、 近くの食べ物屋さんに消えて行った人もいたらしい。 航空券の便名チェックもしてないで配ってたからなぁ。

券を配ってた人に、相方がマイアミで乗り換えなんだけどと聞いてみる。 「多分、マイアミ行きの次の便は夜中だから、それまでは無理なんじゃない? みたいなこと言ってたんだと思う。」 え?え?え?それは、乗り換えもう無理ってことだよね? 同じアメリカン航空だから、その便がダメでも他の便には乗れるよね? 「うーん…、とりあえず、このまま並んでカウンターまで行って振替え便の手配してもらわないと。」と相方。

列に並んで待っている間に、また何かアナウンスが流れて半数ぐらいが列から離れていった。 それでも縮まらない長蛇の列。 列が長いってより、一人一人に掛かる時間が長いんだろうなぁ。

周りを見渡しても、怒ってる人がいない。 凄いなぁ。大らかだなぁ。 日本語が通じたら、ガンガン文句言ってるだろうなぁ。 ボリビア行きのおばあちゃんは、疲れ切った泣きそうな顔してるけど…。 英語が分からないらしく、スペイン語の出来る知り合いでもなさそうな人を 交互に連れて来ている。 スペイン語出来たら、英語が出来るよりも色んな国に行っても大丈夫なんだろうなぁ。

私達の番が来る。 マイアミで一泊なんでしょ。ああ、もう誰も文句言ってないし、 その後リマまで行けるならそれでいいよ。もうしょうがないよ。 …なんて、思っていたら、 カウンターの女の人がしれっと「ラスベガス」という単語を発した。 「ラスベガス!?」ちょっと強めに聞き返す相方。 ん?ん?ん?と二人の顔を交互に見る事態の分かっていない私。 カウンターの女の人が横の少し偉そうな人呼んで、 端末を操作してから、どこかに電話を掛けた。 「多分、マイアミのホテルがもうないんだと思う。 それで、ラスベガス経由で行けって。 でも、ラスベガスはさすがに遠すぎだろう…。」 と相方が状況の説明。

どうやら、マイアミのホテルが無事に取れたらしく、 23時のマイアミ行きに乗って、マイアミのホテルで一泊することになった。 英語分からなそうだから、ラスベガス経由にしても文句言わないだろうとか 思われたのだろうか…。 17:05の便が23:00になるなんて…。

ホテルの宿泊券も航空券や10ドル券と同じようなチケットだった。

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「途中で列から抜けた人たちは、23時の便しかないってアナウンスで分かったら、 10ドル券でご飯食べて、数時間後に戻って発券してもらうんだろうね。 そしたらこんな足を棒にして並んでなくていいもんね。 僕達も英語が分かったら、そう出来たのにね。」と相方。 いやいや!乗換えがあるから、心配だから私は並び続けたよ!

お釣りは出ないだろうし、 飛行機が遅れたのをたった10ドルで済まされるのが悔しいから、 全額きっちり使ってやる!と、貧乏根性で Chipotleでブリトーと飲み物を10ドル券で注文。 お気に入りの有料トッピング、アボカドのワカモーレも入れた。

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旅行会社にこれからの日程の変更について電話する。 明日の宿泊予定のホテルにはもう辿り着かないので宿泊は無理だけど代金は全額戻ってこない事と、 その代わりのホテル代も更に追加される事を伝えられる。 そして、変更料を払ってでもナスカの地上絵は見たいという話をする。

あー、前途多難だね。 でも、日本でも旅行の変更料までには航空会社も出してくれないだろうしね。 仕方ないよね。とお互いに話しながら、空港での時間が過ぎ行くのを待つ。

もう全てのお店も閉まり、空港内が暗くなってきたので、 ゲートの待合場所に皆が集まってくる。

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まるで小学校の頃の学校お泊り会のような感じさえしてくる。 決して、楽しくはないけれど。

まさかダレス空港に半日も滞在することになろうとは…。

マイアミ行きの臨時深夜便は当然のような顔をして出発が遅れる。 離陸するまで本当に飛ぶのか心配になる。

無事に飛んで、マイアミに着く。

機内預けの荷物は「出てこなかったら受け取らないでいいよ。 多分受け取らなくて大丈夫だと思うよ。」というなんとも頼りない説明を受けたので、 出てくるかも分からない機内預けの荷物を待つ。 この時点で日付もまたいで深夜2時半。

出てこないようなので、 今夜泊まるホテルのCrowne Plaza Hotel MIAMI INTERNATIONAL AIRPORTに向かう。

「ホテルへのバスは電話して呼んでね。 携帯電話を持ってなければ航空会社の人が呼ぶから言ってね」と、 ホテルの宿泊券に書かれた電話番号を指して言われていたので、 荷物受取所の横にあったアメリカン航空のカウンターの人に声を掛ける。 ホテルのバスは上のフロアだと言われる。 あれ?呼んでくれるんじゃないの? 少し待ったら来るって。 でも、もう深夜だし、臨時便だし、本当に来るのかな。

とりあえず、行ってみる。

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うーわー、なんだこの暗い何もない場所は。 本当にここにバスは止まるのか? どれが自分のホテルのバスだって分かるのか?

きゃー、窓が黒い怪しげな車が停まったよ。 ホテルからの迎えですので乗って下さいって言われたら、 あれに乗らないとなのか?怖いよー。

あー、あの人電話してる。やっぱり電話しないとホテルの車来ないんじゃない? 同じホテルの人、電話してないかなぁ。

オドオドと待っていたら、ホテルのロゴの着いたバスが来た。

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心配性の私はホテルに着くまで無事に着くのか心配だった。 でも、もう一人女性が乗ったので、少し安心出来た。

無事にホテルに到着。

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もう一人の女性が先にチェックインする。 何をそんなに時間が掛かるのか分からない程、時間が掛かる。 私達の番になる。 同じように時間が掛かる。 部屋がないんじゃないだろうかと不安になる。 時間が掛かったが3時半に無事にチェックイン。

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お風呂に入り、手荷物しかないのでパジャマも着れずに寝る。 本当は機内に一泊だもんね。仕方ないよね。 でも、もう今頃にはリマに着いてるハズなんだ…。 4時半にはリマに着くハズだったんだよ…。 アメリカがサマータイムに入ったからこっち時間では5時半か。 あと1時間ぐらいでリマに着いてる予定だったのになぁと思いながら就寝。

こうして、長い長い一日目が終了した。

2010年5月5日(水)
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*旅行記を書くつもりがなく、特にメモを取ってたわけでもないので間違いや勘違いなどあるかもしれません。

ペルー旅行記 〜2010年4月15日(木)<旅行前日まで>

2月に行く予定だったペルー旅行。

まず、雨季の豪雨でマチュピチュ行きの列車の線路が不通になり、 日本人も含め観光客が取り残されたというニュースが流れる。 旅行会社に「マチュピチュには行けませんが旅行どうしますか?」というメールを貰う。

散々迷い、もう休みも申請したし、キャンセル料金なども考えると行ってしまおうという結論に辿り着く。

なのに、出発前日からワシントンDCが歴史的な豪雪になる。 数日は大雪の予報が続いている。 空港でいつ飛ぶか分からない飛行機を徹夜で待たないといけないのかと頭を抱える。

ところが、前日のうちにアメリカン航空が早々にフライトキャンセルの判断をした。

数日遅れで出発しても旅行期間が短くなり、最初の予定のナスカに行けなくなる。 このままではマチュピチュどころかナスカの地上絵さえも見れないペルー旅行になってしまう…。 そもそもこの雪も何日続くか分からない。

旅行会社に日程の延期が今から出来ないかとメールや電話を相方がする。 なんと、キャンセル料なしで変更してくれるとの返事をもらう。

そんなこんなで、2月の予定が4月になったペルー旅行。 なんだか不穏な雰囲気。 4月にもマチュピチュ行きの線路は復旧してないんじゃないだろうかと、 当然のように不安になる。

そして4月の旅行も間近になり、 旅行会社に「マチュピチュには行けるのでしょうか?」とメールしてみたところ、 「暫定ルートですが行けます」との返事を頂く。 ホッと胸を撫で下ろす相方と、 ガッカリするの嫌だから実際に行けるまで信じない!と頑なに誓う私。

旅行の準備にサイトをウロウロしていたら、 在ペルー日本国大使館の安全の手引きがかかる。 (最新のペルー情報は在ペルー日本国大使館在リマ総領事館のサイトが良いかもです。) 誘拐された場合は30〜40秒で決着が付くとか、 この段階で標的を殺害することは殆どないとか、 監禁されているときの最大の敵は誘拐犯人でなく自分自身だとか、 恐怖感や絶望感に打ち勝つよう平常心を保つことが重要だなど書かれている。 私はこれからどんな国に行こうとしているのだろうか…と旅行前日にして不安になる。

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